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病院長挨拶

 

2018年3月9日、大阪大学歯学部附属病院は開院(1953年)より約60年間の歴史の中で初めて新たな病院をサイバー空間に構築します。60年前とは社会構造が大きく変わり、超高齢化社会やプライバシー保護の問題、技術的にはインターネット、AIやスマートシティ等の新しいパラダイムが生まれています。その間、口腔保健は大きく改善され、処置中心の医療から予防中心の医療へと重心が傾きつつあります。予防・予測、そして個別化された口腔医療こそが、現在、社会的に歯学部附属病院に求められていると考えています。

 

新たなパラダイムに病院を適合させるには、解決すべき問題が多く存在します。その中で最も重要かつ困難な課題が、均衡する医療情報の保護とAIによる利活用の問題です。このような問題は、歯学部附属病院だけで考えれば解決する問題ではなく、医学的、情報学的、そして法律・社会学的な見地からの知恵を出し合いながら、互いに影響しあい、コンセンサスを醸成していくことで解決していく必要があります。すなわち、社会と協奏し、新たな医療文化を共創すること、これが「ソーシャル・スマートデンタルホスピタル」の目指すものです。

 

ソーシャル・スマートデンタルホスピタルを実現するために、市民、行政、企業関係者、大学・研究教育関係者の皆様には絶大なるご指導ご支援を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。

 

林 美加子
ソーシャル・スマートデンタルホスピタル 総責任者
大阪大学歯学部附属病院 病院長

 

2020年4月1日

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